シングルマザーが副業(ダブルワーク)する際の注意点とは?


ひとりで子供を育てているシングルマザーの中には、ダブルワークで頑張っている方も多いですよね。パートの掛け持ちや在宅ワークなど、様々な方法で毎日頑張っているかもしれません。

 

そこで副業(ダブルワーク)をする際、知っておきたいのが社会保険についてです。

 

たとえばAとBの会社で働いていた場合、「どちらで社会保険に加入するべきなのか」「収入を合算するべきなのか」など、疑問に思う点を詳しくまとめてみました。

 

 

まずは社会保険の加入の条件からおさらいしておきましょう!

 

□社会保険の加入条件

(1)勤務時間の日数が、正社員の4分の3以上
(2)1の要件を満たしていない場合は、以下の5つに該当すること
 ・週に20時間以上働いている
 ・1年以上働く見込みがある
 ・月額賃金が8.8万以上
 ・学生以外
 ・従業員が501人以上の会社に勤務している

 

 

まずは、自分の勤務先が社会保険加入の条件を満たしているのか知っておくことが必要です。この時、メインの勤務先からの給料を「主たる給与」、ダブルワーク先からの給料を「従たる給与」として申告することになるので覚えておいてください。

 

 

(1)メインのみ加入条件を満たしている
メインのみ社会保険に加入する。保険料や給付はダブルワークをしても変化なし。

 

(2)両方とも加入条件を満たしている
両方の会社で社会保険の加入条件を満たしている場合、両方の合計給与額を計算したうえで保険料を割り降る。

 

(3)両方とも加入条件を満たしていない
社会保険ではなく、国民健康保険と国民年金に加入することになります。両方の会社を合計すれば加入条件を満たしたとしても、社会保険には加入できません。

 

 

さて(1)の場合、メインの会社のみ加入条件が満たされているのであれば、複雑な手続きは必要ありません。ダブルワーク先での給料は社会保険上では存在しない扱いになるため、毎月メインの会社の給料から健康保険料も厚生年金保険料も引かれることになります。

 

複雑なのが(2)の、両方とも加入条件を満たしている場合です。
ふたつの会社で社会保険の加入条件が満たされている場合、自分でどちらの会社で手続きをしてもらうか選ぶことができます。その後、会社の事務担当者に相談して手続きをしてもらうことになります。

 

注意1
ダブルワークで得た給与を合算して算出した保険料を、それぞれの会社の給料で按分(あんぶん・割り振るという意味)します。たとえばA社で15万、B社で10万円の給与をもらっていた場合、合計25万という数字を元に保険料が決定されます。たとえば保険料が3万円だった場合、A社とB社の給与は3:2なので、保険料をその割合にすることになります。(A社で18000円、B社から12000円引かれるという計算になります)

 

注意2
健康保険証は1枚のみで、メインで手続きをしてくれる会社から保険証を発行してもらうことになります。

 

注意3
今まではひとつの会社のみ条件を満たしていたが、最近もうひとつの会社でも適用になった場合、いったん保険証を返して手続き後、また保険証を発行してもらうことになります。

 

 

ここまで読んで「難しくてよくわからない……」と思った方は、つまり結局は、それぞれの会社の事務担当に報告+相談をして手続きをしてもらう、ということです。

 

 

【知っておきたい社会保険について】
もしもフルタイムで働いているのに社会保険に入らせてもらえない場合があれば、一度総務に問い合わせをしてみましょう。条件を満たしている場合、社会保険に加入させるのは会社の義務になるため、正当な理由があるかどうか確かめてみるべきです。

 

 

【副業が在宅ワークの場合はどうなるの?】
最近は副業に在宅ワークを選ぶ方が増えてきたので、在宅ワークについても少し解説しておきます。

 

在宅ワークは自営業の分類になります。そのため「国民年金」の人という分類になります。 しかし国民年金は、厚生年金に加入している人は払う必要がありません。つまりメインの会社で給料が15万、副業で30万稼いだとしても社会保険の算定基準は15万で計算されます。ダブルワークで外に出て働くより、在宅ワークでたくさん稼げるのならメリットが大きいということになりますね。

 

 

最近は働き方が多用になって、いろいろな方法があります。自分の仕事環境がどんなものか見直してみるのが良いかもしれませんね。