2020年-2021年の年末年始に一気に読みたいSF小説を紹介したい!
もう2020年も終わりに近づいてきましたね!
いや〜… 今年って何かありましたっけ?
2020年はコロナ渦ということで、イベント等が軒並み中止になってしまったので、これといった思い出もなく(歴史に刻まれるくらい強烈な年になりましたが)終わりそうですね。
そして年末年始は感染拡大を防ぐため、本気で引きこもっていなければいけないわけです。
ということで皆さん、年末年始の引きこもり用に何を用意しました?
私はもちろん大量の小説を用意しました!
というわけで!
とあるキッカケからSFにドドドドハマりしてしまい、最近はSFばかり読んでいる私から、読み始めたら一気読み間違いなしの小説を紹介したいと思います!
独断と偏見なんですけど、とにかく愛情はたっぷりありますよ!
■三体 / 劉 慈欣
もう読みました?
最高じゃないですか?
私はこの「三体」のおかげで、SF小説というものの面白さに開眼してしまいました!
一生推していきたい!
膨大な知識を無理矢理に頭に詰め込まれる感覚で、「待ってください、これ書いてるのはその道の専門家か何かですか?」という気持ちになること間違いありません。
情報量が多すぎてなんだこれ無量空処か?ってなります。
アジア圏の作品としては初のヒューゴー賞長篇部門を受賞した作品ですし、有名どころで言えばオバマ前大統領も「最高!」と褒め称えていた本ですし、もはや一般常識としても読んでおきたい一冊ですね。
私は第一部よりも第二部のが好きで、読んでいる時ずっと「待ってくれ、こんな、こんな……こんな壮大な話……想像すらしたことない……!!!」とハアハアしながら読んだのですけど、ま〜〜〜〜〜〜おもしろい。語彙が消えるおもしろさ!
第三部まであって、三部は2021年の春〜夏に刊行予定なので、年末年始に第一部、第二部を読んでおけば三部に備えることができます!
ちなみにあらすじやストーリーについては別のどこかのサイトを参考にしてくださいね! 私には説明できないよこんなの!
■息吹 / テッド・チャン
私がテッド・チャンと出会ったのは2020年の春だった……。
はい、この一文だけでわかる人には、「それはとんでもない春になったね」と言われると思うんですが、とにかくテッド・チャンという作家はとんでもねえということです。
こんな、こんな作家がいるのか……? って本気で思ってしまった。
もはやこれ心理学の本じゃないか?って気持ちになってしまうくらい、人間そのものが書かれているんですよ。
とにかく言語化できない様々な感情がドッッッッッッッッ!と押し寄せてきて、「ぁ……ぁ……………」ってなってしまう。
短編集なので、長いSF小説は読んでられねえ!という方にはおすすめ。
ただ読むと脳内がしばらくおかしくなって「人間とは…」みたいな考えしかできなくなるので、ある程度時間があるほうがいいですよ。なんかもう廃人になる。本には人を廃人にする力がある……とくにテッド・チャンはそう…
■アルテリズムに花束を / 百合SFアンソロジー
百合とSFのアンソロジー…! すごい組み合わせ!
と思って買ってみたんですが、これもめちゃくちゃ良かったです!
百合というと女の子同士の恋愛という意味に感じるかもしれないんですが、最近はそういうものだけではなく、女性間の関係性を書いたものを言うそうです。はっきりした恋愛感情があるものもあれば、匂わせ程度から、頑張らないと匂いすらわからん系まであります。
これ百合アンソロジーと書くことによって読者層が狭ばっているのでは?とも思ったのですが、逆に普段はSFを読まない人にもこれで届きやすくなったのか?とも思います。どっちですか?????
まあとにかくお話は最高。
ひとつの話がそれほど長くはないので、息継ぎができます。SFは情報力と密度がすごいので一気に読むと「アーーーーーー!」ってなるので、ほどほどに休みましょう。
■日本SFの臨界点[怪奇篇]ちまみれ家族
またしてもアンソロジーを推しです!
やっぱりアンソロって良いですよね。一冊でたくさんの作家の良いところ取りができてしまう……。
しかもこちらは「2010年代、世界で最もSFを愛した作家」と言われた伴名練が選んだお話たちらしいです。
世界で最もSFを愛した作家ってどういうこと? と思うかもしれませんが、解説を読んでみれば納得するはず。あまりにも詳しすぎてめちゃくちゃに面白いです!解説がこんなにおもしろくていいのか?もはや芸では?みたいな雰囲気まで感じてしまう。
ちなみに恋愛篇と怪奇篇の対になっているんですけど、恋愛篇も最高です。いや恋愛篇って言うほど恋愛篇か?ってなるんですけどね。
このSFを愛しすぎている伴名練の短編集「なめらかな世界と、その敵」もめちゃくちゃに良いんですよ。そっちも推したい。
は〜最高の本がありすぎて全然追いつかないし、読みたい本がありすぎるのに人生が短過ぎてこれ書きながら悲しくなってきた。(いきなりテンションがさがる)
人生であと何冊くらい本が読めるだろうって考えたことあります?私いつも考えてしまうんですけど、1年で100冊読んでると30年かけても300冊しか読めないんですよ?悲しくないですか?
なんかすごく切なくなってきたので、続きはまた今度!!!