読書セラピーとは? 6分読書でストレスが解消する
本を読むことでストレス解消になる、という読書セラピーが存在するってご存知ですか?
しかもこれ、イギリス政府公認の方法で、精神科の先生が鬱病患者に読書を勧めている方法なんです…!
そんな方法があると知ったら、本好きとして黙ってられないということで、どういった方法なのか早速調べてみました。
「本というのは、視界に入れるだけで気分が良くなる」と言ったのは臨床神経心理学者のジェニー・オグデン博士らしいのですが、それ本当です?
本というのは好き嫌い関係なく、視界に入るところにあると落ち着くというか癒しみたいな効果がどうもあるらしいですね。
たしかにインテリアとして飾っている人もいるし、それも少しは納得してしまうのですが、とにかく「本」って意外にも私たちに大きな影響を与える存在らしいです。
さて、このオグデン博士が考えたセラピーが進化して、今ではそれは「ビブリオセラピー(読書療法/読書セラピー)」と呼ばれるものになったそうです。
ビブリオセラピーとは、簡単に言うと「問題解決を本で援助する」という意味らしいです。
なんとこれイギリスでは政府公認の方法で、医師が精神疾患の患者さんに対して薬ではなく本を処方するシステムがすでに構築されているのだとか。
(もちろん薬を処方する場合もありますよ!)
これによって患者さんは薬局に行くのではなく、図書館に行って処方された本を借りて治療に入るのだそうです。
この試みはイギリスだけではなく、他の国でも広がりを見せているみたいですね。これはすごい……!
精神疾患の患者さんにとって、本には薬と同じ効果がある、というわけです。
なんと英サセックス大学の研究によると、読書によって軽減されるストレスは68%にもなるのだとか!
これは音楽鑑賞、コーヒー、ゲーム、散歩のストレス軽減度を上回る結果になるらしく、本好きの私もさすがにびっくりです。まじですか…!
さらに本をまったく読まない人より、本を読む人(週に3時間半以上読書をする)は、死亡率が23%も低いそうです。
なぜなんですかね? 読書する人は読書しない人よりも2年長生きするらしいので、私はどうも長生きしそうです。やったね!
読書は精神疾患患者の薬にもなるほどストレスの改善効果がある、ということですが、本を読み慣れていない人に読書しろと言ってもなかなか難しいですよね。
しかしこのビブリオセラピー(読書療法)は思いの外ゆるく、たった6分でも良いと言われています。
ストレスで疲れている時って、何時間も集中して本なんて読んでられないんですよね。文章を目で追うのは難しいですから。
しかし読書療法は、一日の空いた時間に6分読書をする、という方法でも良いそうです。
さらにこの療法は少し特徴があって、ビジネス書や自己啓発本ではなく、効果があるのは小説や詩ということ。
つまりフィクションということですね。
登場人物に感情移入して泣いたり笑ったり、そして最後にハッピーエンドを迎えることで、まるで自分のことのように嬉しくなる、ということらしいです。
それを繰り返すうちに、心のストレスが軽減して、薬のような効果を得ることができる、ということらしいです。
す、すばらしい………!
それなら映画でも良いんじゃないの? と思うかもしれませんが、映画は情報力が多く、心が疲れている時にはあまりお勧めできないのだそうです。
「活字」ということが重要で、少ない情報を少しずつ取り入れることで、気持ちも疲れず、少しずつ少しずつ回復していくということですね。
もちろん選ぶ本が鬱系だったり、バッドエンドな後味の悪いものだとダメだと思いますが、素晴らしい本が心まで癒して、病気の改善まで期待できるとなったら、そりゃあ人にも勧めたくなる療法ですよね。
もう何もかも疲れた……という方は、一日でも良いのでデジタルデトックス(スマホから離れること)をして、たとえ読み進められなくても本をパラパラとめくって休日を過ごしてみるのはいかがでしょうか。